140文字小説

日々Twitterで綴っている、実話も含むときもある創作小説ブログです。

SF

「データ型の命」

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不死を望んだ人間達。コンピューターという機械の中で生きることにした。きっと、死が存在しない世界だと信じて。心を情報としてデータ型にした。人間はあらゆるものを手に入れたんだ。人間達は満たされた。『コンピューター万歳』『データ型こそが命』その…

140文字小説「停電後の世界」

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停電後の世界は、異世界だった。いつもと違う世界が窓の外に広がる。チカチカッ。「なんだ?また…」停電後の世界は、過去だった。ドンッ!窓に巨大な鳥がぶつかり…。パチパチ。「おい…」停電後の世界は…。「いい加減にしてくれよ」『お気に召しませんか?』…

140文字小説「時間の逆襲」

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時間が言いました。『日頃…時間が無い!と文句ばかり言われるので…』『本日付けで時間を逆行することにしました。有意義にお使い下さい』「え?」人々は驚きを隠せません。そして世の中は時間が巻き戻り…どんどん若返り…終いには赤ん坊に。どうすんだ?これ!

140文字小説「精神を喰らう者」

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精神を喰らう者が現れて千年。人間を含めた動物。生きるものの世界が変わってしまった。その喰らう者の姿形は人間と同じ。噂では生活そのものも同じらしい。精神を喰らわれたものはその生き物として価値を損ない。何かに従属した生き方しかない。殺伐とした…

140文字小説「創られた世界ーネットワークー」

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此処は誰かが構築した世界なんだ。皆気付かない。創られた世界の個で在る事に。その世界を飛び越え、違う世界に行ってしまったら異世界なんて言う。でもそこも創られた世界なんだ。そして、その世界はネットワークされた世界の中に在る。ねえ、もう、そんな…

140文字小説「密告法」

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”密告法”が施行された。半世紀程前に登録を開始したマイナンバーと顔写真が公開され、インターネット、モバイル等でボタン一つで密告出来ると言う仕組みだ。当初は安易にストレスの軽減、コミュニケーションの向上が見込まれたが…。何故か、殺傷事件が増加し…

140文字小説「融合PCの注文」

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「融合PCの注文が来たんだが…」「何か問題でも?」「今回は半化石の琥珀を材料にとの依頼なんだが、故人が所有していたものを使ってくれ。て、ことなんだよな」「う~ん。俺の眼は鉱物専門だし…。今回は死人の眼を借りるか?」相棒の妖怪が言う。「行くぞ。…

140文字小説「人類滅亡スケジュール」

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”人類滅亡スケジュール”が神様から届いたぁ!「ええ~」ブーイングする人類!『ええ~』ブーイングに反応する神様!『この人類だけが滅亡するように綿密に繊細に立てた、この素晴らしいスケジュールの何が気に入らないか言ってみなさい!』と、神様に言われ…

140文字小説「人間の様」

『通じ合えたなら対等』『解り合えたなら友』『愛し合えたなら家族』『そのような生きものじゃなかったのか?なあ人間』神の様な長寿な妖怪が言う。『この様は何だ?』21世紀中盤現在。欲望に勝てない人間。「側に居てくれ」モニターのニュースを見ながら……