140文字小説

日々Twitterで綴っている、実話も含むときもある創作小説ブログです。

『たっちゃん、ごめんね』

俺は幽霊を見たんだ。
雪降る夜、街灯の下で。
視線を空に向ける幽霊、否、雪を見ているのか?
現在版、雪女なのだろうか。
俺は知らん振りして横を通り過ぎようとする。
『たっちゃん、ごめんね』
その声に思わず見て…。
にっこり笑う幽霊は、七歳の時に死んだ母だった。