140文字小説

日々Twitterで綴っている、実話も含むときもある創作小説ブログです。

140文字小説「言霊師」

『言葉が欲しい、言葉が欲しい…』
と、唯々、辛く悲しそうに泣く幽霊。
辛いのか、悲しいのか、と、問うても。
『言葉が欲しい』
俺に出来る事は、師匠が漉いた紙に、
「言葉をやるよ」
言霊に化ける紙に言葉を書いてやる。
それを抱き締める幽霊の笑顔が忘れられない。